会長挨拶
当協会は1985年に創立し、2012年4月に一般社団法人に移行し本年10年目を迎えました。
東北管内に本社を置く会員64社、職員総数約4,000名余、社会インフラの整備のための測量調査や土木設計、補償コンサルタントをはじめ、老朽化が進むインフラ施設の長寿命化のための保守点検や補修設計、災害発生時のいち早い復旧に向けた調査設計等を行っており、これらの対応にあたるため、技術力の向上、品質の向上を目的に講習会や研修会を実施し、東北地域の安全安心を守る役目を担っています。
東日本大震災から12年目となり、東北地方の被災地も一部を除き復興完遂の目途が経ちました。しかし、その間には熊本地震や西日本台風7号災害、北海道胆振東部地震や先の令和元年東日本台風では、宮城・福島が甚大な被害を受け、令和4年3月には追い打ちをかけるように福島沖地震(M7.4)が発生し、道路や鉄道、家屋等に多くの被害が発生しました。
このように激甚化する地震や水害・土砂災害などに備えるため、防災・減災対策やインフラの老朽化対策、命の道としての日本海側、太平洋側を結ぶ高速ネットワークの構築などが推進され、我々もその一助になるべく研鑽に務めています。
そして社会は少子化に伴い、担い手の不足が問題となっています。我々業界も同様であり、担い手不足による技術の承継が大きな問題になっています。現在、国が推し進めている建設DX、i-Construction活用による生産性の向上は至上命題であり、会員企業では三次元測量やBIM/CIMによる三次元成果について積極的に推進しています。これは、働きやすい職場環境を整え、ワークライフバランスに配慮した「働き方改革」のための取組にも繋がります。
労働条件等の改善、受発注者相互の情報の共有による迅速化・効率化や「学との連携による土木の魅力発信」を通して、若手技術者の確保と育成を目指してまいります。
私たちは「東北の国土は私達が守っていく」のスローガンの下、地域のニーズに的確に対応し、地域に根差した期待される協会へと邁進してまいりますので、今後とも当協会の活動にご理解を賜りますようお願い申し上げます。